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2012講演会@富山 姜 尚中氏

演題「今の日本に必要なもの」 姜 尚中(カン・サンジュン)氏

カンサンジュン

2012年6月1日の姜尚中さんの講演内容を自分自身の備忘録としてしたためておく。
テーマは、主催者から提示されたものらしい。
姜さん曰く、「このままの状態では、日本は良くないのではないか」と危惧があっての事だろうと述べられました。

前半は、姜尚中さんの講演、後半はNHKアナウンサーの中條誠子さんとの対談で地方都市について。

昨年の3.11の東日本大震災と、近年の経済情勢の低迷の暗澹たる世情の中、過去に似たような状況下で時代に提言したり、文をしたためた著名人を引き合いにしながら話が進む。
姜さんのふるさと、熊本県にもゆかりの文豪、夏目漱石と、その門下生である寺田寅彦である。

寺田寅彦氏の『天災と国防』は今の日本の状況と酷似しているらしい。そして漱石の描いた主人公の若者像は、現在のニートと呼ばれる若者像だとも…。(至る所に漱石の描いた迷い子(まよいご)がいる)
国際環境が不安定な時に天変地異が襲来する。過去にも何度も経験している。
(寺田氏の『天災と国防』 青空文庫で読めます。)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/2509_9319.html

現在の日本は喪失の時代である。
①喪失の感覚が拡がる。
世界が羨むほどの大国・日本は、いつしか衰えがみえていた。これが昨年の震災によって、さらに誘発された。「安心、安全」へのよすがが崩れる。「成長」が失われる。
(ここ、悲しかったです↓It's getting better now と信じて歌っていたのに…)
「今日は昨日よりきっとよくなる。」…という感覚が失われる。
すると、デフレの収縮になり、作っても売れない→値が下がる→給料が下がる→消費しない→だから、作らない。の悪循環。

②生命の喪失
文字通り、先の震災では2万人の尊い命が奪われた。

③自然が喪失した
これは、災害による自然の消失ばかりでなく、例えば人口流失による過疎集落の「むら」の喪失でもある。

④科学技術への信頼の喪失
科学先進国日本が、事故により技術にたいする信頼を喪失した。

⑤「国」に対する、信頼の喪失
政府に対する信頼が喪失しかかっている。(浜口雄幸の発言を挙げて…「国民は政党政治に飽きて、憎んでいる」)

⑥安心・安全にたいする喪失
ここ富山とは温度差を感じてしまったが、首都圏では「もしも…」の事態に備えて考えて行動する人が増えている。(災害への日常の備え)

⑦自信に対する喪失(国に対して、自分に対して)
ロストジェネレーションという言葉は、第一次世界大戦後に使用された言葉である。
現在の雇用難による、「幸福の方程式」の崩壊で人間の意識している満足度や幸せの価値観が一昔前とは違ってきている。
終身雇用、年功序列が崩壊し、一昔前なら「親よりも豊かな暮らし」を期待したものだが、現代では、
「人並みに家族を持ち円満に生活し、長寿で老後を健やかに暮らす事」は「特権」ですらある。

職業がある。お金がある。結婚ができる。子供が持てる。老後も生活していける。
こんな「ささやかな幸福」が得られにくい世の中なのだ。

無縁死が増加している。三世代家族ではなく核家族が主流。問題は家族の中からもにじみ出てきている。
そして、若者は結婚すらできない。
人生設計ができるだろうかとの不安。世の中「不安」で溢れている。
まさに「喪失の時代」五木寛之氏にいわせると「うつの時代」だそうだ。

今の二十代以下の若者は高度成長期もバブルも経験していない。だからこその世代間のギャップがある。
ましてや、今は世界経済も不安定。どこで、何が起こるかわからない。日本経済にどんな打撃が生じるのか…数年の内に解消することもできない低迷の時代に突入している。
国家までも破綻している。金融に特化した世界への疑問視。実態の経済とかみ合わなくなってきている。
不確実で、どの方角を目指しているのか見当がつかない。それは「いつ地震が起こるか判らない」にも似ている。

世界経済の乱調に不安になるから、自己防衛に走る。悪循環(負の連鎖)である。
昔は、景気が巡回していた。でも今は良いのか悪いのかも判らない。竜巻や台風のように、突然悪くなるから安心ができない。
非常事態が日常化して、継続する。こんな試練の時代を我々は生きていかなければならない。

・今を生きる
人と昆虫の違いは「記憶」と「未来を予測する能力」だそうだ。
喜びも鬱も記憶する。
人は未来を設計し、予測するから不安になる。では、不安にならないためにはどうすればいいのか。…それは昆虫のようになる事。
昆虫は「今を生きている」。人は未来を考え、過去を思い出すから落ち込むのだ。だから、今を生きろ。点を生きると鬱にはならない。
「どうなるのか?」…「どうしたいのか?」
漱石の時代の悩みは「お金」「母の愛」「愛国」

・見たくないものに目を背けない事。
安定すると、人は守りに入ろうとする。見たいものだけをみてしまう。
今あるものに対して、それが「そこそこ」のものだとしても、「つつがなく思う」からこそ、小手先のリフォームでしのげると思ってしまう。例えば、在職時さえ名誉が保持できればそれでいいと抜本的な問題に向き合おうとせず、先送りなどでしのいでしまう。「その場しのぎ」「問題の無視」

「これでいいと思う時にこそ、変わらなければならない」

・生き延びる知恵を持つ。
悩んで生きのびる。「××の為にお預け」の人生はそのうち、未来の為に今をお預けすることになる。だからこそ「今を一生懸命に生きる事が大事」

・人間の横の関係を深める。共感する事
3.11以降「絆」が良く聞かれた。それまで不足していたからこそである。よその事が「身につまされる」とか「かわいそう」とか、自分に引きつけて共感する事が大切。

・小文字のリーダーをたくさん育てる。
政治や政権に変わって欲しいとか、期待するしないはあるが、大文字のリーダーは要らない。地域の中にたくさんの小文字のリーダーを作り、しっかり育てる事が大切。

ここより、NHKアナウンサーの中條誠子さんとの対談形式。
地方都市はどうあるべきか?
国>県>市>町 で成り立っているが、今後は国~県の間の問題を解消し連携するためにも広域圏を作る事が望ましい。
口蹄疫や鳥インフルエンザ、警察でも、県を超えての対策が必要になっている。

地方は自身の土地の魅力に気づいていないし、アピールが下手である。
日本の良さは、地方が多様であること。一極集中とはいえ、地方にはそれぞれの民芸品や藩政時代からの伝統、酒蔵(笑)がある。

今、萎えているのは、愛郷心。これは次世代にも伝えていかなければならない。
地方には雇用が無い、都会的文化が無い、と言われるが、違う意味での文化的拠点があるはず。
少子高齢化だが、観光の多機能化で若年層の雇用を創出している例がある。農業や自然を取り入れてみてもいいのでは?
今はネットがあるから、新幹線などが整備されれば、地方はそんなに不便ではない。人やモノが流れる事で若者が移る事もありえる。
北陸は数県でまとまり、広域圏を作る。役割分担して、重複しないように、たとえば経済、文化、社会というに県の役割を分担し第三の国のカタチを作る。市民の中からわきあがり、市民の中から盛り上げる事。金沢VS富山をやってる場合ではない。地域が豊かになることが一番。足を引っ張り合わないこと。

山村地区は特に、広域化と狭域化が大切。広域化しつつ、医療等の面では地域コミュニティを固める必要がある。放置すると人口は都市に集中し地方は分散する。
若い人に希望を待たせる為にも、地域が頑張る。もり立てる為の「小文字のリーダー」をしっかり育てる。他力と自力を組み合わせる。


震災前の年に「山は登ったら、上手に降りなければならない。」という文章を見たことがある。たしか、五木寛之さんの言葉だったように思う。現代の日本がまさしく山を下りる時代だとか、上手に降りたら、また、登ることができる。

どうやら、まだ私たちは「坂の上の雲」の中にいるらしい。どちらに向かってよいかわからない雲の中。学者さんでさえわからないという。 不安だ。
だからこそ、姜さんは「いま、ここを生きよ」といわれる。(以前、雑誌でも語られていました)
2年前に出会った言葉を思い出す。京都四条の交差点「今を生ききる」のポスター。
そして、そのさらに4年前に出会った。「Live On」の響き。
昨年、友に教えて貰った「earn it」は全部ものにしろ。良い事も悪いことも、辛い事も、起こることは全て無駄にするな。という意味らしい。
「全部受け入れて、生ききる」 短文なのに、重い!

数年前から「生きている」だけで「勝ち組」だと思うようになった。謙虚なのではない、必死なのでR。
「生きてやる」と実際声に出してみた。(気が弱いのでR)
生きるのが辛いときは、自分の存在感が無い時だと知った。まさに身も心も喪失の危険にさらされる。
いつまで続く闇かわからないが、とにかく、すべて受け入れて、生き抜いていかなければならない。立ち向かわなければならない。

寺田寅彦氏の『天災と国防』をさっそく読んだ。昭和9年執筆であるが、その内容の普遍性と、今まさにこの非常事態じやないか!こんな提言があるのに、国家は今まで何をしていたんだろうか?と、今後の未来を想った。
「国のための準備はできてるか~い?」
文明が進化すればするほど、天災での被害は増幅する。そして、高等になればなるほど、全体に支障をきたし長引く。もはや個人の範疇ではありえない。(今の事態の事ではないか!)

夏目漱石が多く語られたが、十代の頃に読んだはずが忘却の彼方で、たとえ話がさっぱりわからず自分に失望した。

余談であるが、中條誠子さんは、我が店主の大好きなアナウンサーなのだ。帰ったら自慢してやろうという邪心でいっぱいなのでR。

日時:2012年6月1日
会場:富山県民会館 
対談:中條誠子さん
司会:廣川奈美子さん
主催:富山西ロータリークラブ
…この備忘録は正しいのか、これまた不安でR。(長文謝謝)

誰も気にしちゃいない。今日もどうもありがとう。


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kaburazushi

Author:kaburazushi
富山の片隅で清らかに営む、
お店スタッフのヒマド日記
(だが、商品紹介はあまり無い…だって、オフィシャルブログじゃないだもん♪=ハッキリ言って別物。)
興味の対象を勝手に書いてます。(笑)ステキなコメントはお気軽に…。

気になる事を書いているのに、「このブログタイトル」はどうなんだろう?と自問自答の日々。

「今を生ききる」←近年の目標!ここまで来たら「残り全部バケーション」な人生でありたい。2009年佐野元春の「LIVE ON」の響きが心の励み。時々「陽の射す丘の影」を探している。新しいシャツを模索してるうちに、なんでもめんどくさく感じてしまって、反省中(^^ゞ

よね田
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