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おかえり、Mr.バットマン 佐川光晴氏

「Mr.Batman & Sr.Batman、& Lady Batman」ミスターバットマン(日本人翻訳家 山名順一)、セニョールバットマン(外国の小説家、故フィリップ・ジュローム)、そしてレディバットマン(人気女流小説家の娘、アガサ・リスメイヤー)の魂の出会いと、実生活の家族の繋がりを軽いタッチで描いてある。

おかえり、Mr.バットマンおかえり、Mr.バットマン
(2012/04/12)
佐川 光晴

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主夫の生活に満足していたはずの山名は、一人息子の大学進学による別居により、妻との二人暮らしとなる。
息子との生活が全てだったが、息子がひとりだちした今、仕事一辺倒の妻との二人暮らしに、なにかしら生き甲斐を見失っていた。いわゆる熟年離婚の危機である。

そんな折り、かつて、山名に対して屈辱的な仕事をした大手出版社の編集者から連絡が入る。
この一本の電話により、アガサが登場し、金のしがらみ、現実生活が露わになる。
アガサ・リスメイヤーとの出会いは、山名の運命を狂わせてしまうのか?
さて、さて…いかに?

この三人をみていると「ソウルメイト」という言葉がよぎった。
すでにこの世にいない、アメリカ生まれのペルー育ちのセニョール。
小説家の翻訳をして大衆に読ませる生業の翻訳家のミスター。
そして、セニョールの軌跡を追いながら、日本にたどり着いたレディー。
人種を越え、時間を超え、言語を超えて惹かれ合う三人。

この事件にアガサの親子関係と山名の夫婦関係を絡ませる。そして、突飛なのはアガサと山名の愛の逃避行でR。まあ、平坦なストーリーのようにも思える。

全編にわたって描かれる、人の良さそうな山名の雰囲気と、自分の思いをきちんと相手に伝えないまま、事が動き出す感じと、なにげに爽やかで気持ちの良い物語の閉め方。

つれあいとの暮らしが慢性化するからこそ、時として、素直になることが新鮮で解決への最短なんだな。と感じた。が、そんな事「今さらできないわ~」とも…。でもそこがキーポイント。

特に面白くて止まらないわ~という事もなく。淡々と読み進めた。
ただ、山名は私がうらやむものを全部持っていた。
英語能力・**家として生活する仕事・自分で仕切る時間・無邪気さ・頼りになる親友。
そして一番羨ましかったのは、フィリップ・ジュロームとの交流。
山名はいつだって、無邪気で、一生懸命なのだ。
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成長について、アガサが語る。
「スノビッシュな人って、格好つけて、いかにも大人でございって態度だけど、実際度胸なんて無い」と言い切る。そして、
「人はいくつになっても未熟さからは抜け出せないし、抜け出してはいけないと思う。
年齢や立場に関係なく、自分の未熟さや臆病さを自覚している人だけが、成熟について語れるんだわ。」

フィリップ・ジュロームもしかり、
「人はよく成熟といい、達成といい、さらに征服とまでいうが、いずれも死と同義の無意味な状態だ。地位や名声も、好きな時に好きな場所で好きな人達と戯れる権利を奪われるという意味で、ぼくにはまるで必要ない。おためごなしの付き合いはまっぴら御免だってことさ」
----------------------------------
でも、三人が出会うことはない。
セニョールがこの世にいなくなったから、遺作がレディーに渡り、ミスターと出会う。

そして、この出会いによって、壊れかけたものが再生され、もとの居場所に戻る。
但し、ちょっぴり感覚が変化していることだろう。

誰も気にしちゃいない。今日もどうもありがとう。


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(だが、商品紹介はあまり無い…だって、オフィシャルブログじゃないだもん♪=ハッキリ言って別物。)
興味の対象を勝手に書いてます。(笑)ステキなコメントはお気軽に…。

気になる事を書いているのに、「このブログタイトル」はどうなんだろう?と自問自答の日々。

「今を生ききる」←近年の目標!ここまで来たら「残り全部バケーション」な人生でありたい。2009年佐野元春の「LIVE ON」の響きが心の励み。時々「陽の射す丘の影」を探している。新しいシャツを模索してるうちに、なんでもめんどくさく感じてしまって、反省中(^^ゞ

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