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水の柩 道尾秀介氏

水の柩 今年の元旦初売りで自分へのお年玉に購入した本である。
でも、なかなか読むにたどりつかず、第一章でつまづき…その間何冊かの読書を終え、いよいよ読み本に事欠き、再開…。

水の柩水の柩
(2011/10/27)
道尾 秀介

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ところが、第三章からの運びがすこぶる速かった。次々と読み進む。気になることだらけで…。心が痛くて…。

まず足止めをくらった第一章。描かれている内容がさっぱりわからなかった。
この大勢の人達は、何故、どうしてバスにゆられているのだろうか?

そして、最初の謎めいた二通の手紙。
これを書いた「彼女」は今どうなっているのだろうか?
バスの中の情景では、「彼女」は自殺を図ったものと伺える。そして、一行はその自殺現場向かっているようだ。

誰もが生きていくため、
  必死に「嘘」をついている。


人生は何度でも、やり直せる。

ここからは「ネタバレ」になるから…ご注意下さい。

主人公、逸夫は中学2年生。毎日が平凡で、普通で退屈で…そんな暮らしを頼りなく思っていた。
物語は身近にいた二人の女性の内面を知った事から始まる。
一人は84才の祖母「いく」
一人は前述の彼女、同級生の「敦子」

それぞれ生きにくい自分の運命を背負って生きている事を逸夫は知ってしまう。
彼女達のみじめな生い立ちといじめと孤立。
それらを知ることによって、一転する逸夫の非平凡な日常。

そして、普通に戻りたいと後悔する逸夫。
それぞれの苦痛・苦悩をやりすごす事を強く念じている、彼女たち。

彼女のひとりは、憧れの生活を実体験したかのように語ることで、我が身の過去を塗り替え隠して生きてきた。
だが、その真実の過去がさらされた時、彼女は…

彼女のひとりは生きたいと願いながらも、耐えかねていた。
最後の望みは、「誰か他人のせいで自らを消すんじゃない」と最後に、自分の意志を見せること。普通の自分を残す事。その企みを知った逸夫のとった行動は…。

二人を「救う」為に逸夫がした行動は、逸夫も含めてその後の三人を変えた。
いくは 何もかも忘れた人になった。
敦子は 自分の勇気を見つめた。周りのいろんな事が見え始めた。
逸夫はぼんやりした普通の暮らしから脱却して前向きになった。

「何かが解決するのと、何かをすっかり忘れてしまうのと、どう違うのだろう。
忘れる事と、忘れず乗り越える事の違いはどこにあるのだろう。」
――ぜんぶ忘れて、今日が一日目って気持ちでやり直すの。
「忘れる」というのは本当に記憶から消したり、思い出さないようにするのではなく、「乗り越える」という意味だったのだろうか。」


いくの忘れたかった過去、敦子の乗り越えたい現在。全部水の柩に葬った。
その柩が開かれる時が…
そこには天泣(てんきゅう)とともに輝く光がほとばしっていた。
そんなラストに私は安堵し、こうして感想を記述できた。

先に貸し出した友から「暗すぎる」と言われ二の足を踏んだが…文芸大作であった。

やはり「思い込み」は大切!
「――世の中のほとんどには、どうせ正解なんてないんだから。面白いとか正しいとか。何でも思い込んだもん勝ちだよ。」

時に、「つまらない大人」の対義語は「面白い大人」だろうか?いや「ステキな大人」…それとも「思い込みの激しい大人」?まあいいや。

気になったのは、梅に塩をかけて飲むジュースと蓑虫。…試してみたい。

もっと、気になったのは、カバーをとったこの装丁
水の柩

似てませんか?私が撮影した岐阜県白川郷
白川郷
ちなみに合掌造りは、豪雪地帯の養蚕するための建物です。

誰も気にしちゃいない。今日もどうもありがとう。

あ、今日の〆は、やっぱり!道尾さんにあわせて、
テンキュウ ベリーマッチ!

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テーマ : 読んだ本の感想等
ジャンル : 小説・文学

「水の柩」道尾秀介

私たちがあの場所に沈めたものは、いったい何だったのだろう。 五十数年前、湖の底に消えた村。少年が知らない、少女の決意と家族の秘密。 誰もが生きていくため、必死に「嘘」を

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No title

いろいろな場面の表現力がすごかったです。
自分もその情景の中に入ってしまったような感覚になりました。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。
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kaburazushi

Author:kaburazushi
富山の片隅で清らかに営む、
お店スタッフのヒマド日記
(だが、商品紹介はあまり無い…だって、オフィシャルブログじゃないだもん♪=ハッキリ言って別物。)
興味の対象を勝手に書いてます。(笑)ステキなコメントはお気軽に…。

気になる事を書いているのに、「このブログタイトル」はどうなんだろう?と自問自答の日々。

「今を生ききる」←近年の目標!ここまで来たら「残り全部バケーション」な人生でありたい。2009年佐野元春の「LIVE ON」の響きが心の励み。時々「陽の射す丘の影」を探している。新しいシャツを模索してるうちに、なんでもめんどくさく感じてしまって、反省中(^^ゞ

よね田
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